お客様は、特装車や省力機器を提供しているメーカー。広大な自社工場敷地内に大型の自動倉庫を保有されています。
当初、その自動倉庫を制御しているFAパソコンが老朽化し、故障やトラブルが多くなっていました。
導入してからかなりの年月がたっていることから、故障しても修理部品が入手しづらく修理費用も非常に高額となっており、さらには、いつ修理できなくなってしまうかがわからないなど、管理運用に不安のある状態でした。
立花エレテックから提案をお持ちし、老朽化した自動倉庫システムのリニューアルを行うことになりましたが、導入から年月が経っているため、資料がほぼないという状況の中、棚数2,000棚近い大規模な自動倉庫のシステム入れ替えを、現場の運用を止めずにリニューアルするという非常に難易度の高いリニューアル作業となりました。

自動倉庫を制御しているFAパソコンをWindowsのパソコンに置き換え。
システム老朽化に伴いFAパソコンの修理対応がままならなく、また修理出来ても高額な修理費用が発生するため汎用性の高いWindowsパソコンにリニューアル。

リプレース規模

• 自動倉庫：6基
• ステーション数：45ステーション
• 棚数：約1,900個

6基の通信プロトコルは、メーカーがそれぞれバラバラで、仕様も公開してもらえないという状態。既存システムの資料がほとんどない中、どのような通信システムが使用されているかを把握するには一からの調査や解析が必要でした。
現場の運用を止めないことが絶対という条件があったため、休日の土日を利用し、既存システムの動作確認及びデータ収集を行い、持ち帰った調査データを平日に解析をするという作業を繰り返しました。
そうすることで、各装置とのインタフェース仕様を解析し、システム仕様を作成しました。

また、膨大な部品在庫のデータ置き換えについても短納期かつ難易度の高い作業でしたが、変換プログラムを組み迅速に対応しました。
新システムへの切り替え作業も、6基の自動倉庫の生産を止めることなく休日だけで行なうことができました。

長年の実績による経験から様々なパターンを予測し、システム入れ替え時の想定外のトラブルを最小限に抑えられたのも、経験豊富なスタッフが数多くいる立花エレテックの強みです。

今回のリニューアルで、出庫時に品名指定・棚番指定・オーダー出庫・グループ出庫など、多様な出庫指示に対応可能とすることで、出庫作業の効率が大幅に上がりました。サーバーを最新に置き換えたことやデータベースソフトを活用したことで演算処理が早くなり、自動倉庫クレーンの停止時間も減少。また、端末故障によるトラブルもなくなり、運用コストも低減しています。
今回のリニューアル実績を評価いただき、同敷地内の別の自動倉庫のリニューアルもご依頼いただきました。