- 製造
PLC関連
- 業務効率化
- 機能向上
- オペレーターにより手書きの記述方法がばらばら
- 紙の日報は入力しなおさないと他の記録と統合できない
- 離れた場所から日報が見れない
- デジタル化でペーパーレス、記入形式も統一
- 電子情報はほかのデータと合わせて利用可能に
- 遠隔からの日報チェックが可能に
PLC関連
自動車部品メーカーからお問い合わせをいただきました。工場内で使用している古いプラスチックの成形機は、「どれくらいの生産を行ったか」「不具合が発生したのはいつか」といった「製作日報」を、作業者(オペレーター)が手書きで記録していました。他の生産設備にはデータを自動取得する仕組みが導入されていましたが、成形機だけが手書きでした。日報は、生産ロットを切り替えたときや、定めたチェックポイントごとに1回、管理棟のPCに入力しなおして対応しており、効率化のネックになっていました。
成形機は、三菱電機製プログラマブルロジックコントローラー(PLC)で制御されていました。PLCには各種ユニットの追加が可能です。イーサネットユニットを取り付けることで、PLCのデータをネットワークを通じて管理棟のPCに送ることが可能になり、日報を自動でデジタル化できることをお伝えしました。
PLCの情報は、簡単に収集することができることは案外知られていません。イーサネットユニットを取り付け、LANケーブルを敷設、パソコンに簡単にデータを送ることが可能になりました(図①)。集めた製作日報を、PC側で製作日報として表示するためのアプリケーションソフトを独自につくりました(図②)。すでに情報がデジタル化している生産計画から出荷計画とつなぐことで、情報が一元管理できるようになりました。
「ペーパーレスにしたい」という相談からスタートしましたが、①自動で日報のすべてを記録する ②他のデータと統合できる ③離れた場所で管理できる―――といった複数の改善効果がありました。日報記録内容を変更したい場合に備えて、変更が可能な設定も工夫しました(図③)。
歴史が長い工場では、古い設備だけがネットワークにつながっていないことが多数あります。少しの工夫でデジタル化が可能です。情報はデジタル化することで様々に役立てることができます。PLCがついている装置であれば、簡単にデジタル情報を収集、送信できるという事例となりました。
タブレットとの連携も予定しています。3台のタブレットを導入し、これまで管理棟のPCでしか行えなかった各種入力作業を、タブレット上で行えるようにします。異常が発生したときの「停止理由」の選択、「備考欄」への記入、記入した担当者名入力――といった、自動では収集しきれない情報をタブレットから入力できるようにします。異常履歴と製造ロットをすばやく紐付けできるようになるので、不良発生の低減にも役立てられます。
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