事例詳細 大型モーター修理・整備

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ドイツ製大型モーターの内部コイルを取り換え修理 整備不良による焼損が原因とつきとめ、短期間で対処

課題

  • 重要工程のモーターが突如ストップ、原因がわからない!
  • 海外製で同形がないが、交換せずそのまま使用したい
  • ラインストップの状況を、一刻も早く再稼働したい

導入効果

  • 電話での聞き取りで、中のコイルが焼き切れていると判断
  • 外形はそのまま、中をそっくり入れ替え
  • コイルの加工メーカーと協力、短期間で修理完了

導入の背景・課題

樹脂成型ラインの重要工程のモーターが突然停止したと緊急要請

樹脂製品(ペットボトルメーカー)から「成型工程の重要ラインで使用しているドイツ製の大型モーターが突然停止した。なんとか再稼働したい」との緊急相談が寄せられました。

一報でわかったのは、出力130キロワットのACかご型モーターいうことだけ。電話による追加聞き取りで、次のことを質問しました。「音の変化はありませんでしたか」「匂いは」「絶縁値は抵抗は」といった問い合わせをした結果、中のコイルが焼き切れているという判断にいたりました。

メンテナンスの頻度などについてもお聞きしました。モーターを分解して、モーター回転時の摩擦をできるだけ小さくする役割をするベアリングの交換などを通常は6~8年に1度は実施すべきですが、今まで特に問題なくモーターが稼働していたため、まったく対処されていなかったとのこと。コイルが焼き切れている場合、通常はそっくり別製品への交換をおすすめしますが、電気特性などが標準品とマッチせず、モーターが海外製で同形のものを調達することが難しいため、「なんとか巻き替えで、できるだけ早く、復旧してほしい」とご希望でした。


処置の概要

使用されていたモーターは三相交流方式のかご型モーターで、中身は銅線を巻いたコイルです。線の太さや巻く量などにより、出力が多様です。線の加工業者のネットワークを駆使し、同形のコイルを短期で製造してくれるパートナーと連携の上、フルオーバーホールで復旧することが可能となりました。

ご提案したい定期整備

モーターは、適切なメンテナンスをしないと、次のような内部破損をおこします。

【破損事例】 べアリング破損、コイル絶縁劣化、コイル絶縁破壊

モーターの"突然死"を防ぐため、研電工業では定期メンテナンス、及び検査調査などのサービスを提供しています。

ご提案している標準化した整備工程は次の通りです。1~6の工程で不具合があった場合、部材の交換や修理をご提案し、お客様の同意をいただいた上で8~13の後半工程を実施します。

【整備工程】 ①入荷時試運転、②絶縁抵抗測定、③ベアリングを支えるブラケットの検査、④出力軸測定、⑤回転子の打音検査、⑥内部コイル巻線の抵抗測定

⑦【中間報告】

⑧固定子スチーム洗浄、⑨保護樹脂の塗布、⑩組み立て、⑪絶縁抵抗測定、⑫試運転、⑬振動測定


メンテナンスによる効果

産業用中・大型モーター(出力30~800キロワット)は、2~5年に1度、分解整備をすれば、30年は使用できます。ただし、メンテナンスしないと、運転開始から10年で内部のコイルの絶縁処理が劣化してしまい、寿命が短くなります。

モーターが突然壊れると、製造ラインがストップし、大きな損害となるだけでなく、事故につながる可能性もあります。計画的なメンテナンスの実施は、故障や事故による損害に比べれば、高い投資ではありません。


応用できる業界・職種

製造業など全般 中型・大型モーターを使用している全業種

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