事例詳細 高性能DCSから汎用PLCに更新

  • 製造

PLC関連

  • コスト削減
  • 業務効率化

業務用食油メーカー 食油工場かの生産制御用機器を、専用開発が必要なDCS機器から汎用の計装PLCに更新 設備費が安く、メンテナンスも内製化でき、大幅なコスト削減に!ライン変更も容易に!

課題

  • 20年前に設置した製造ライン制御に専用開発が必要なDCSを使用しており、メンテ費が高い
  • 更新作業で工場を停止できるのは、年末年始の8日間だけ

導入効果

  • 汎用PLCの使用により、導入メンテコストを大幅に削減
  • 汎用PLCはパソコンなど汎用機器ネットワークでつなぐことが簡単で拡張性高い
  • 新しい設備追加自在

導入の背景・課題

20年前に導入した設備制御のDCSマシンが寿命に

かつては、高度な生産制御にはDCS(ディストリビューテッド・コントロール・システム、分散型制御システム)が使用されていました。この20年で、汎用の計装PLC(プログラマブル・ロジック・コントローラー)でも、DCS並みの多重制御ができるようになりました。高い信頼性と複雑な制御を求められる鉄鋼などの分野では依然としてDCSが主流ですが、食品関係の工場では、汎用PLCへの置き換えが進んでいます。
汎用PLCは、汎用コンピューターなどとの連携も容易であることもメリットです。普及してきた生産分析用汎用PCソフトを、ネットワークに追加することもできます。


導入したシステムの概要

システム概要図

10台のDCSを10台のPLCに更新

導入のポイント

既存のコネクターボードをそのまま使用することで、工場ラインを止めることができる8日間で更新作業を完了

工事を8日間で済ませることができるよう、ほぼ1年かけて、工事内容を徹底シミュレーション。機器をつなぐコネクターボードはそのまま使用し、DCSをはずしてPLCに替える作業を実施。ボードの片側の線だけをはめこんでいくだけで機器変更が完了するよう工事工程を組み立てました。
I/O信号の誤作動チェック、修正、試運転も含め、年末年始の通常の工場停止期間だけで工事を完了することができました。

接続ケーブルの作成

停止期間中に約4000点のI/Oの切替とチェックを行わなければなりません。

  1. 既設コネクタボードを流用いたします。
  2. 既設コネクタボードとPLCを接続するケーブルを作成し、現地ではコネクタ接続いたします。
    • コネクタ接続するだけですので、短時間での工事が行えます。
    • 外配線は変更しないため、1点/ケーブル程度の確認を行なうだけで完了となります。
  3. ケーブル結線を確認いたします。
    • 切替前のシステム停止期間中に、実際のPLCと既設端子台とを製作されたケーブルで接続し、DIO・AIOの入出力チェックを行います。

接続ケーブルの作成


導入後の効果

汎用PLCは、拡張性が高いこともメリット

汎用PLCへの置き換えと同時に、タンク追加などにより、新規信号も接続。汎用PLCは、CCリンクユニットを使用することで簡単に設備拡張が可能であることも大きなメリットです。
今後、設備増設があっても、大きな工事をすることなく、増設が可能になります。
旧来使用していたDCSは改造や追加が必要な場合、DCSメーカーに依頼する必要があり、運用・メンテナンスの費用が高価です。
更新後の汎用PLCはプログラミングできる人材も多く、導入、変更なども社内のエンジニアで行うことができるようになります。

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